ガラス|コップ・小鉢・ぐい呑み・鉢

倉敷ガラス(小谷栄次)

くらしきがらす(こだにえいじ)

小谷眞三、栄次の親子の吹きガラスだけを指す名前。全工程を一人で行う「スタジオ・グラス」でつくる

基本の情報

拠点倉敷市粒江(工房)[s2][s3]
運営小谷栄次(倉敷ガラス)[s2][s3]
創業1964年(昭和39年)に小谷眞三が倉敷市水島でコップをつくりはじめ(水島ガラス)、1966年に「倉敷ガラス」と名づけられる[s1][s2]
つくり粒江の工房で、栄次さん自身が築いた窯から、すべての工程を一人で吹いてつくる[s1][s3]

代表的な商品

コップ(中)直径7.5×高さ9.5cm、八分目で約190ml。モールの模様4,400円(取扱店 美観堂の表示、税込)[s4]
小鉢直径10.0×高さ6.2cm。白、薄青、青3,850円(取扱店 美観堂の表示、税込)[s5]

買える場所

取扱店日本郷土玩具館(倉敷市中央)[s1][s2]
取扱店美観堂(倉敷市本町)[s4]

倉敷ガラスという名前から、倉敷でつくられたガラス全般を思い浮かべるかもしれない。実際には、この名前が指すのは、小谷眞三さんと長男の栄次さん、親子二人のガラスだけだ[s1][s2]。ほかの作り手が倉敷で吹いたガラスは、倉敷ガラスとは呼ばない[s2]。では、二人のガラスはどこが違うのか。

クリスマスの飾り玉から、コップへ

始まりは1964年(昭和39年)[s1]。クリスマスツリーの飾りのガラス玉をつくっていた眞三さんのもとに、コップをつくってほしいという頼みが持ち込まれた[s1]。手探りで仕上げたコップは、倉敷民藝館の初代館長、外村吉之介に気に入られ[s1][s3]、はじめは工房のあった水島の名から「水島ガラス」と呼ばれた[s1]。1966年、外村によって「倉敷ガラス」と名づけられる[s1][s2]。工房は1971年に粒江へ移った[s2]。

粒江の工房で、一人で吹く

2019年2月の取材記事が訪ねたのは、粒江の山の中腹にある栄次さんの工房だった[s3]。窯は栄次さん自身が造ったもので、るつぼの温度は1300℃になる[s3]。すべての工程を一人で行う「スタジオ・グラス」というやり方は、父の眞三さんが確立したものだ[s1][s3]。表面のひねり模様「モール」は、空き缶に針金を巻いた型の中でガラスをふくらませてつける[s3][s4]。

栄次さんは父の弟子として、7年間小鉢ばかりをつくり続けた[s3]。1993年の「倉敷ガラス 眞三・栄次父子展」を機に独立している[s3]。コップは父のものより少し軽くし、飲みやすいように縁を薄くしているという[s3]。

コップか、小鉢か

倉敷ガラスを代表する色は青で、「小谷ブルー」とも呼ばれる[s2][s3][s5]。ただ、眞三さんは青いコップにジュースを入れたらおいしくなさそうだと考えて、青いコップをつくらなかった[s2]。栄次さんも同じ考えだという[s2]。青いコップはふだんはつくられていないが、頼めばつくることもあるという[s2]。美観堂の小鉢には、青の色がある[s5]。

取扱店の美観堂では、コップ(中)が直径7.5cm、高さ9.5cm、八分目で約190mlで4,400円[s4]。小鉢は直径10.0cm、高さ6.2cmで3,850円(いずれも税込)[s5]。価格は美観堂の表示で、作り手の定価は公表されていない。2026年11月6日の時点で、コップ(中)は売り切れ、小鉢も白だけが在庫ありだった[s4][s5]。

使うときは、熱いものを入れないこと[s2]。温度差に弱く、食洗機も避けたほうがいい[s2]。電子レンジやオーブンにも使わない[s2]。

どこで手に取るか

作り手の公式の通販は、編集部が探した範囲では見つからない。倉敷では、日本郷土玩具館が、まだ水島ガラスと呼ばれていた1965年から縁があり、いまも展示と販売をしている[s1][s2]。本町に店を構える美観堂は、通販でも扱っている[s4]。2025年8月には、倉敷天満屋で栄次さんの個展が開かれた[s6]。

最初の一つなら、コップがいい。栄次さんが、父のものより軽くし、縁を薄くしたと話しているのは、コップのことだ[s3]。

あわせて読む

出典

掲載内容の確認日:2026年11月6日(以降に変わっている場合があります)

  1. s1倉敷ガラス(くらしき地域資源ミュージアム、2025年2月更新)(倉敷観光WEB(倉敷市観光情報発信協議会)、2026年11月6日閲覧)
  2. s2玩具館と倉敷ガラス(日本郷土玩具館、2026年11月6日閲覧)
  3. s3倉敷ガラス(ふるさとあっ晴れ、2019年2月取材)(JR西日本 岡山支社(ふるさとおこしプロジェクト)、2026年11月6日閲覧)
  4. s4倉敷ガラス 小谷栄次 コップ(中)(美観堂(株式会社行雲)、2026年11月6日閲覧)
  5. s5倉敷ガラス 小谷栄次 小鉢(美観堂(株式会社行雲)、2026年11月6日閲覧)
  6. s6倉敷天満屋『倉敷ガラス 小谷栄次 展』(2025年)(くらしのギャラリー、2026年11月6日閲覧)